2014年

サッカー14年W杯招致、ブラジルとコロンビアの争いに
2014年のW杯は、1978年のアルゼンチン大会以来の南米開催となりますが、先日の申請期限をもって、招致合戦はブラジルとコロンビアの一騎打ちとなることが決定したそうです。
コロンビアといえば、94年アメリカ大会でのオウンゴールが原因で射殺されたエスコバルの痛ましい事件が思い出されます。麻薬密売組織による大がかりなサッカー賭博が盛んであるともいわれ、世界でもっとも殺人事件発生率の高い国の1つがコロンビア。このほかにも、ひったくり・強盗・恐喝・暴行等の犯罪発生率が世界第1位、誘拐事件発生率が世界第1位。山間部等には左翼ゲリラ(コロンビア革命軍)が生息しており、外務省の海外安全ホームページによると、首都ボゴタの安全度は「渡航の是非を検討してください」となっています。うーむ、これは・・・。
86年大会の開催国に決まりながら、財政難で返上(メキシコで代替開催)した過去もあるコロンビアですが、現状としていまだ財政状況は厳しく、FIFAの基準を満たすであろうスタジアムは1つも現存せず、開催にあたっては全てのスタジアムの新設・改修が必要になるといわれています。
このように、コロンビアにとっての障壁は限りなく高いようです。開催にあたっては、ブラジルが一歩も二歩もリードしている感じがあります。ただ、そのブラジルもリオデジャネイロをはじめとして、決して治安が良いといえるものではありません。素晴らしい競技場はあっても、その輸送路となると、まだまだ整備が不十分であるようですし。
治安問題といえば、2010年開催国の南アフリカはとにかく危険みたいですね。なんでも、世界で7番目に治安が悪い国なんだそうで。ほかの6つの国の中には、もちろんコロンビアも含まれるのですが・・・。南アフリカ大会が、治安維持によって成功するかしないかということは、以降の開催地にとってもちろん大きな意味を持つことになります。是非とも成功して欲しいと思いますし、そう願ってやみません。ただ、それが、FIFAによる「壮大な実験」であるようなイメージもあって、何だかなあという気もしています。