ユキヒコ

横浜にレンタル移籍していた佐藤由紀彦が完全移籍した。
昨年は怪我で出遅れ、東京の右サイドにはレンタル加入中の石川直宏が台頭した。怪我から復帰してもポジション奪取はかなわず、シーズン終了後には新天地横浜へと身を移すことになる。とはいえ、ライバルになった石川の活躍はそれ以上に素晴らしく、そのポジションを脅かすことは決して容易なことではなかったのは事実である。今シーズン、横浜にレンタル移籍した由紀彦は誰がみても素晴らしい活躍を見せ、逆転優勝したチームにおいて欠かせない存在になった。昨年からのレンタル延長した石川も、個人的には日本代表メンバーに選考されたりU22代表を牽引したり、東京を過去最高順位の4位に引き上げる原動力なるなど大車輪の活躍を見せた。結果として、双方の移籍は大成功。両者とも完全移籍というかたちで新たなスタートを切ることになった。
思えば、私が東京を応援するようになって間もなく移籍してきたのが由紀彦であった。東京には素晴らしい選手がたくさんいたけれども、彼がいたから東京を本気で応援するようになったといっても過言ではない。当時来日したマンチェスターUのD・ベッカムのプレーに準えて「東京のベッカム」と彼を持ち上げたりした。半ば冗談まじりではあったが、心底誇りに思っていた。長男が生まれたときは名前の候補の一つにあげていたくらいだ。いろいろあってそれは叶わなかったが(笑)
そんな由紀彦が東京から去った。思い入れが強い選手なので、心境は実に複雑である。今後も、東京が絡まない試合では彼の活躍を応援していくつもりだ。近い将来には、日本代表の右サイドのポジションを石川と二人で争うような成長を期待してやまない。