セミの羽化を観察しました

我が家の隣の公園で、地面をノコノコと歩くクマゼミの幼虫に遭遇しました。脱皮するに適当な場所を探しているのに違いありません。午後8時すぎ、子供達もまだ起きている時間なので、自宅でセミの羽化の瞬間を見せてあげようと悪戯心が沸きました。傍にあった適当な小枝を拾って幼虫をぶら下げてお持ち帰り。

観葉植物の鉢に乗せ、ジーッと観察。幼虫の動きは活発で、上へ下へと歩きまわる。どうやら納得できる場所を探しているらしい。…が、葉っぱが小さくて体重を支えきれないのと、幹がツルツルでしっかりと体を固定できない様子。何回か落ちてしまいました。

そこで葉っぱを切り落とし、割り箸を二本持ってきて隣に櫓を立ててあげました。待ってましたとばかりに乗り移るセミの幼虫。遼介も杏樹も初めて見る幼虫に興味津々。実はパパもママも動いてるのを見るのは初めてです。「なかなかセミにならないねー」と急かす子供達。結局、我慢できずに眠くなってしまい二人ともご就寝。約1時間後に、ようやく羽化に適当な場所を決めてくれました。それからは、ずーっと動かない。
  
さらに30分後、パキっという小さな音がして幼虫の背中に亀裂が入りました。いよいよ羽化の開始です。部屋の電気はつけたままですが、冷房は切っておいた方がいいらしいので結構暑い。もう一息!がんばれ!!

イナバウアー。体が乾くまではしばらくこのまま。青白い色が幻想的。結局、この体勢は20分ほど続きました。
 
セミに腹筋があるのかどうか知りませんけど、この一連の動作は見事。見ていてこっちのお腹が苦しくなりました。乾いたばかりの前足で、自分の抜け殻にしっかり掴まります。

薄緑色の羽は、まだまだしわくちゃ。約10分かけて透明な羽を伸ばします。アブラゼミのように茶色くはなりません。
  
羽化が始まってから、ここまでたどり着くのに約1時間。羽が乾ききるまでは一晩かかるらしいので、観葉植物の鉢ごと外へ出してあげました。朝には飛び立ってくれるでしょう。子供達にはセミの抜け殻をプレゼント、の予定。…2個無いと喧嘩になりそうだけど。
東京ではなかなか見ることができない貴重な体験でした。