移籍金

石川直宏は、横浜Fマリノスからのレンタル移籍。期限は来年の1月31日まで。Jリーグでは、移籍に関して「選手の意思」を尊重する契約形態を取っています。しかし、いざ移籍となると本人の年齢と年俸から算出され、所属チームに支払われる移籍金が絡んでくるため、若くて年俸の高い大物選手の完全移籍は難しい。その移籍金制度を“補完”するのがレンタル移籍。選手と所属チーム、移籍先チームの三者で期間や保証金を取り決め、その期間終了後に元のチームに復帰する。資金に乏しい東京にとっては、とても現実的な制度。
昨日のニュースで、横浜Fマリノス側はレンタル期間終了後に石川を呼び戻す方針を固めた、とありました。・・・トゥット(川崎F→東京へレンタル→浦和へ完全移籍)の再発はごめんだよぅ。
ただ「本人の意思」が尊重される為、石川が「東京に残りたい」とした場合には、「レンタル期限の延長」もしくは「完全移籍のための移籍金」が発生します。話がまとまったとしても、移籍金が払えなければどうしようもないのだけれど。
では、完全移籍の場合、どの位の移籍金を支払わなければならないのか?2000年のシーズンオフに発生したトゥット(当時22歳)の移籍金は、3億3000万円(推定)。2001年シーズン途中で東京に加入した福田健二(当時23歳)の場合は、1億円といわれています。では、この移籍金の計算はどのようになっているのか?おおよそですが、下記のような計算方法が一般的らしい。

・(旧年俸+移籍元提示新年俸+移籍先提示新年俸)÷3×移籍係数 = 移籍金

もちろん、複数のオファーの競合により、移籍金が吊り上げられることもあります。移籍係数ですが、Jリーグによると昨年までは下記のようになっています。(来年からはまた若干変更になるみたいですが)

・16歳以上〜22歳未満(7.5)
・22歳以上〜25歳未満(6.0)
・25歳以上〜28歳未満(4.5)
・28歳以上〜31歳未満(3.0)
・31歳以上〜34歳未満(1.0)
・34歳以上〜    (0)

ここで、問題の石川直宏の移籍金を計算してみましょう。

・1981.5.12生まれ(21歳)
・石川の今期年俸は800万円(推定)
・来期のマリノス提示額を2000万円(参考=GK榎本2000万円、FW清水2000万円)
・東京の提示額を2800万円(参考=MFケリー2800万円、MF佐藤由紀彦2800万円)
…として計算した場合。
 
(800万円+2400万円+2800万円)÷3 × 7.5 ≠ 1億4000万円

この移籍金、福田に出した1億円を考えたら安い支出だと思うんだけど…。いや、福田に対しての悪気はないですけどね(苦笑)