城崎温泉

日本海からの帰りに選んだ宿泊地は城崎温泉(きのさきおんせん)。翌日は城崎マリンワールドで遊ぼう!と決めていたので、近ければどこでもいいやというような気分で、城崎温泉観光協会を訪ねました。飛び込み。
「大人2名とちっちゃい子供が2人、お風呂があって素泊まりできるようなところありますか。あ、予算は無いのでできるだけ安いところで。それと、布団は一緒でいいので子供は無料でお願いしたいんですが。」
夏休みの混雑した土曜日(しかも当日の夕方)だというのに、こんな身勝手な問い合わせに嫌な顔ひとつせずに、観光案内所の方が案内して下さったのがこちら。「旅館 志なのや」さん。正直、宿の質には全く期待していなかったのですが、到着してみるとこれが大変に風情があって立派な旅館。なおかつ、宿の女将さんがとても感じの良い方で、あれこれと細かく丁寧に教えてくれます。「内湯はありますか?」との問いに、「内湯はもちろんありますが、城崎にきたら是非外湯めぐりを堪能してください」と説明を受けました。なんでも、城崎には七つの外湯があって、宿泊中は無料外湯入浴券で町内の外湯に何度でも入浴OKとのこと。ほう、これは。
城崎温泉 外湯めぐり
予備知識なしで城崎温泉にやってきたわけですが、どうやら有名な温泉街だったのですね。しかも後で気付いたことですが、素泊まりは平日限定でしか受け入れてないみたいでした。なんか無理をいって申し訳ないという感じ。

さて、さっそくの外湯めぐりですが、オリジナルの浴衣に着替えて宿を出ます。あたりに響き渡るカランコロンという下駄の音。川沿いに連なる柳並木には、色とりどりの浴衣をまとった観光客で溢れかえっています。うわ、すごい賑わい。
木造の旅館が軒を連ねる通りを下駄を鳴らしてそぞろ歩けば、露天に射的にスマートボール。あれ、ここはどこ。昭和?それとも大正?そんな不思議な錯覚に陥るような情緒溢れる光景が。これだけでも「来て良かった!」と思わせるものがありました。一泊二日で一の湯御所湯鴻の湯の3つを楽しみました。すべてに入らなかったのは「また来よう」と心から思ったから。そのくらい満足したのでありました。この次はまた浴衣の夏か、カニの冬か。